同級生－Memories－
「…ジュンペイさん、電話が」

「…ああ、タイミング悪いな」

プライベート用と、会社から持たされている仕事用の2台携帯を持っているジュンペイさん。

二人でいるときにプライベート用の携帯がなっても出ないことがあるけど、仕事用は別。

休日に仕事用の携帯がなるときは、かなりの確率でトラブルが発生しているってことだから。

私から離れて電話に出た彼を見て、そのまま私もキッチンへと向かいお昼ごはんの支度を始めた。

「もしもし？ああ、どうした？…そうか」

話しながらどんどん曇っていく彼の顔に、やはりいいことではないんだなと感じつつ、簡単に食べられる物を用意する。

電話の感じだと、きっとこのまま仕事へ行くことになりそう。

「わかった。ああ、1時間後に着くように向かうよ」

予想通り、仕事へ行くことになったジュンペイさんに慌ててお昼ごはんを用意。

食べている間に出かける準備をしたりしていつでも送り出せるようにした。

「ごめんな。遅くなりそうだよ」

「うん。頑張ってね」

同じ会社に勤めているから、トラブルの内容もわかるから、帰りが遅くなりそうなのも予想済み。

彼を笑顔で送り出し、一人寂しくお昼を食べた。
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