同級生－Memories－

私の仕事を引き継いでくれる予定の後輩と、引き継ぎも兼ねて一緒に仕事をしているけど、どうにも彼女はやる気がないのか、飲み込みが悪くて。

それでも頑張ってもらわないと困るから、今日も諦めずに仕事を一緒にするんだけど。

「今日は会議がありますよね、私も出ないとだめですかぁ？」

この先、私が居なくなってから自分が一人でやると言うことを理解していないのだろうか。

毎回こうして平気でとんでもないことを言いだすので、一緒にいてもため息ばかり出てしまう。

「そろそろ一人でやってみる？私がサポートに回るから」

「エー！無理ですよぉ！クミさんやってくださいよぉ！」

いつか、一人立ちできるのだろうか。

結局、会議には説得して一緒に出席し、ハチャメチャになること覚悟で彼女にメインで動いてもらった。

思いのほかきちんとできていて、ちょっとびっくりしたのと安心したのと。

「えへ、ちょっと失敗しちゃいましたね」

「そんな事ないよ、よく出来ていたから感心したよ」

「本当ですかぁ！？クミさんにそう言ってもらえると、安心ですぅ」