同級生-Memories-
私よりも3つ年下の彼女。

もう、新人って年齢じゃないんだし、話し方とか直してほしいところは沢山あるけど。

「課長にも認められるように、頑張りますね!」

褒めるとやる気が出るから、ついつい褒めてしまう。

ああ、後輩を育てるのって私には向いていないんだなぁ。

彼女と居るとどんどん落ち込んでしまうけど、いい子だし、指示すればきちんとこなせるから後は一人でも大丈夫って自信を付けてほしいんだけどなぁ。

定時になり、今日の作業も無事に終わってちらりとジュンペイさんを見ると、やはりとても忙しそうで。

出張も控えて、やらなければならないことが山のようにある感じだった。

同じ部署でもグループが違うのでやっている作業は違って。

手伝うこともできないし、私自身は今日の作業は終わってしまったので残業せずに帰ることに。

「お先に失礼します」

「ああ、お疲れ様。後で電話する」

私たちが結婚することは会社には報告済みだし、部署内の皆も知っている。

だからと言って気を使われている感じもないし、私もジュンペイさんもオンとオフをはっきりさせているつもりだから、問題もないはず。

会社を出て一人帰宅。

朝やり残した家事をこなしながら夕飯を作り、ジュンペイさんからの連絡を待つ。

あ…なんかこういうの久しぶりかも。

久しぶり、というか、懐かしい…。
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