同級生－Memories－
ヤスは来ないと聞いていた同窓会。

緊張すること無くお店に入ると、幹事の子が来ていて久々の再会となった。

それから続々とメンバーが登場し、久しぶりの挨拶とおめでとうを皆から言われてすごく恥ずかしくて。

でも、こうして皆に祝福されるのはくすぐったいけどすごくうれしい。

お店の奥へ行くと、私の席が用意されていて。

「さあ、新婦はこちらへどうぞ」

てっきり席へ案内されるかと思ったら、店の奥へと連れて行かれてしまった。

「え、ちょっとなに？」

「これこれ、着替えてね」

アオイちゃんに言われるがままに通された個室には、真っ白なワンピースが用意されていて。

「クミちゃん、絶対こんなの家から着てこないと思ったから、皆からのプレゼント！」

シンプルだけど、とても上品なそのワンピースは、ウエスト部分に大きなリボンがついていてとてもかわいらしい。

嬉しくて涙が浮かんできてしまったけど、慌ててアオイちゃんがティッシュで押さえてくれた。

「泣くのは早いし！本番に取っておかなきゃ」

大きなお腹のアオイちゃんに言われるがまま着替えると、私にぴったりのワンピース。

「靴は…そのままでいいかな。うん、よく似合ってるよ」
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表紙・目次

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