同級生-Memories-
写メして旦那さんに送らなきゃねなんて私の携帯で写真を取ってくれて。

後でジュンペイさんに送ろう。

アオイちゃんと腕を組んで会場へ戻ると、沢山の人が来ていて。

皆私を見ておめでとうって言ってくれる。

5年ぶりに会う友人たちは、結婚している人もいればアオイちゃんのようにママやパパになっている人もいて、なんだか不思議だった。

今度こそ席に案内され、椅子に座ると入口に見慣れた人影が現れた。

「…ヤス」

離婚調停以来会っていない、ヤス。

昔と変わらないその姿に、もっとおじさんになっていてくれたらよかったのになんて思ってしまう。

5年前と違うのは、髪形くらい?

お腹が出ているわけでもなく、老けたわけでもなく。

昔のままのヤスが、私を見て少しだけ悲しそうな顔をしてみてるのは、私の自惚れ何だろうか。

「クミちゃん、声掛けてくれば?飛田君からは声掛けにくいんじゃない?」

「アオイちゃん…」

ヤスは私の結婚祝いと知っていて来てくれたのだろうか。

でも、今の彼の様子からして知らなかったんじゃないかと思う。

明らかに動揺していて、落ち着かない様子だし。
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