同級生-Memories-
明日に向かって
「飛田さん!これ教えてください!」
携帯を新しくしてから、再び大学の友達と連絡を取らなくなった。
幹事をしていた友人には心配をかけたので連絡をしたけど、しばらく同窓会には参加しないことを伝えた。
さすがに思うところがあったのか、彼にはすごく謝られたけど彼が悪いわけでもなく、俺が悪いのだからと逆に申し訳ないとさえ思ってしまう。
あれから普段と変わらぬ毎日が続き、何度目かの春を過ごして職場では新しい後輩が入ってきたりと少しだけどでも確実に時間は過ぎて行っていた。
変わらず俺の心には大きな穴があいていたけど、それはクミを想っているわけではないことだけは確か。
あの時、嬉しそうに指輪を眺めていた彼女を見て、完全に俺の気持ちはもう彼女にはないんだと思いたかった。
でも、実際はどこか吹っ切れていないところもあって。
そんな自分が嫌で、気持ちを新たにしようと一度は田舎へ帰ることさえも考えたくらいだ。
「ああ、じゃあ10分待ってて。これだけ終わらせるから」
中途採用で入ってきた後輩は、俺より1つ年下だけど2人も子供がいて。
3人目が出来たことをきっかけに転職してきたという、やる気にあふれたやつだった。
仕事はそれなりに出来るし、飲み込みも早いから教えるのも楽。
入ったばかりだけど、ある程度任せることが出来るので俺の負担も軽くなりつつあった。
携帯を新しくしてから、再び大学の友達と連絡を取らなくなった。
幹事をしていた友人には心配をかけたので連絡をしたけど、しばらく同窓会には参加しないことを伝えた。
さすがに思うところがあったのか、彼にはすごく謝られたけど彼が悪いわけでもなく、俺が悪いのだからと逆に申し訳ないとさえ思ってしまう。
あれから普段と変わらぬ毎日が続き、何度目かの春を過ごして職場では新しい後輩が入ってきたりと少しだけどでも確実に時間は過ぎて行っていた。
変わらず俺の心には大きな穴があいていたけど、それはクミを想っているわけではないことだけは確か。
あの時、嬉しそうに指輪を眺めていた彼女を見て、完全に俺の気持ちはもう彼女にはないんだと思いたかった。
でも、実際はどこか吹っ切れていないところもあって。
そんな自分が嫌で、気持ちを新たにしようと一度は田舎へ帰ることさえも考えたくらいだ。
「ああ、じゃあ10分待ってて。これだけ終わらせるから」
中途採用で入ってきた後輩は、俺より1つ年下だけど2人も子供がいて。
3人目が出来たことをきっかけに転職してきたという、やる気にあふれたやつだった。
仕事はそれなりに出来るし、飲み込みも早いから教えるのも楽。
入ったばかりだけど、ある程度任せることが出来るので俺の負担も軽くなりつつあった。