同級生-Memories-
午後、お腹も膨れて心地よい時間。

睡魔と闘うこともあるけど、背中に感じる誰かからの視線のおかげで、緊張感持って仕事をすることが出来ている。

週末に開かれる新人歓迎会。

どんな感じなのかな。

学生の飲み会と違って、ばか騒ぎとかしないんだろうな。

おじさんの相手とか、やらされるのかなぁ。

そんな不安もあるけど、いろんな人と話しがしてみたい。

そんな事を思いながら仕事をしていると、今日も感じる背中からの視線。

どうしよう、今すごく振りかえりたくなってきた!

今まで勇気が出なかった視線を確認したい。

思い切ってトイレへ行くふりをして椅子から立ち上がり後ろを確認すると、少し離れたところにいる飛田さんと目があった。

え、嘘…。飛田さんが私のことを見ていたの?

他にも何人も男性はいるけど、今この瞬間にこちらを見ていたのは飛田さんだけで。

目があったまま動けずにいる私に、何?と言いながら首をかしげている飛田さん。

「あ、いえ、何でもないです」
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