脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
*進展なし?
☆*:・°★*:・°
★*:・°
「ねぇ、ヤッた?」
日曜のファミレス。
バイト終了後のロッカールームで、麻紀が唐突に聞いてきた。
「ねぇ、どうなの? ヤッたの?」
言葉の軽さとはウラハラに、
私の顔をのぞき込みながら、やけに真剣な顔つきで。
「ヤッたって……」
眉間にシワを寄せながら麻紀を軽くにらむ私。
今月に入ってからたぶん、3回くらい同じ質問をされている。
「ヤラシイ聞き方やめてよ」
「だってアンタたち、まだキスしかしてないんでしょ?」
“しか”に、いちいちチカラを入れるのが憎たらしいったら。
「で、どうなの?」
「……まだ」
「えええーっ! まだぁ?」
「……そこまで驚かなくたって」
「だってさぁ、中学生じゃないんだからさぁ」
「大人だからってすることでもないでしょ」
「でも温泉旅行から帰ってきて、もう1ヵ月以上経つんだよ?
しかも両想いになったわけでしょ?
それってコイビト同士になったってことでしょ?
なのにまだなんて、アタシには信じらんない」
一気にまくし立てた麻紀は、
「しかもさぁ、2人きりの温泉旅行だったわけでしょ?
そこでも何もなかったなんてさ」
ホントに信じらんないんですけど、みたいな顔をした。