脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+

玄関を開けてくれたのは留美のお母さんだ。



「いらっしゃい……って言うのもヘンよね」



オネエマンの顔をちらっと見たお母さんは、


気まずそうに視線をそらしてから流川と私に微妙な笑顔を向けた。



「えっと、お友達の……」


「流川です」


「あ、よ、吉沢ですっ」


「ごめんなさいね。武雄(タケオ)がお世話になっちゃってるみたいで……」


「……た?」



武雄?



「って、誰?」



私が思わずつぶやくと、



「アタシの本名よ」



オネエマンが恥ずかしそうに答えた。



あ、ああ、本名か。


武雄……。


オネエマンの姿じゃなかったら、


カラダにぴったりの名前だなぁ。



「どうぞ、上がってください」


「おじゃまします」



リビングに通された私たち。


オネエマンの部屋は、すっきり片付いていてキレイだった。


< 102 / 404 >

この作品をシェア

pagetop