脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
玄関を開けてくれたのは留美のお母さんだ。
「いらっしゃい……って言うのもヘンよね」
オネエマンの顔をちらっと見たお母さんは、
気まずそうに視線をそらしてから流川と私に微妙な笑顔を向けた。
「えっと、お友達の……」
「流川です」
「あ、よ、吉沢ですっ」
「ごめんなさいね。武雄(タケオ)がお世話になっちゃってるみたいで……」
「……た?」
武雄?
「って、誰?」
私が思わずつぶやくと、
「アタシの本名よ」
オネエマンが恥ずかしそうに答えた。
あ、ああ、本名か。
武雄……。
オネエマンの姿じゃなかったら、
カラダにぴったりの名前だなぁ。
「どうぞ、上がってください」
「おじゃまします」
リビングに通された私たち。
オネエマンの部屋は、すっきり片付いていてキレイだった。