脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
*一件落着?
☆*:・°★*:・°
★*:・°
「この先、苦労するのはお前なんだぞ、武雄」
黙ったままだったお父さんが口を開いた。
「今はそれでいいかもしれない。しかしこの先どうするんだ。
今の仕事だっていつまでも続けられるわけじゃないだろう。
結婚だって。お前はどう考えてるんだ」
お父さんの声は落ち着いていた。
けれど、表情にはまだ険しさが残っている。
「結婚は……あきらめてるわ。今の日本では仕方ないもの。
仕事は続けていくつもりよ。
いずれお店も持てればいいなと思ってる」
顔を上げたオネエマン。
顔はぐしゃぐしゃだけれど、
瞳には凛とした色が浮かんでいた。
「あきらめてる、か」
渋い顔を作ったお父さん。
無理もないよね。
親としては子どものシアワセを願っているのが当然だもん。
家族を持って、シアワセに生きてもらいたいはずだ。
「店を持つなんて簡単なことじゃないだろう。
せめて仕事ぐらい、まともなのを選んだらどうなんだ」
口調が厳しくなっている。
オネエマンはまたうつむいてしまった。
お父さんが言いたいことはわかる。
怒ってはいるけどでも、やっぱりオネエマンのことが心配なんだ。
だけど……。