脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「それは、その……」
「アンタが爆睡したせいでしょ?
ありえないよね。飲み過ぎて記憶なくして、気がついたら朝だったなんてさ」
「う゛……」
夏休み、4人で行った温泉で、あの醜態をさらした麻紀にこんなことを言われるのは悔しいけれど。
事実、そうなのだ。
流川にゆっくりしてもらいたくって、ひそかに計画した温泉旅行。
私の運転がヘタクソで、旅館に着いたのは夕方になっちゃったけど。
夕日が射し込む部屋の中で、
流川にからかわれながらも伝えた自分の気持ち。
『好き』
そう言ったら、流川は私を抱きしめて、
ゆっくり深く、キスをしてくれたんだ。
言葉にこそしないけれど、たぶんそれが、流川の返事なんだと思ったら、
力強く重ねられた唇の感触に、うれしすぎて泣きそうになった。