脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
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「やっぱりね」
お昼休みのロビーで、最近の状況を話すと、麻紀が腕を組んでうなずいた。
「もうね、ほぼ毎日のようにやってくるよ、光太くんと香穂ちゃん」
「だから言ったじゃん。気をつけなって」
「気をつけるったってさ、何をどうすればいいか分かんないだもん」
「流川直人もがっつり言ってやればいいのにね、2人に」
「それがなかなかね……。別に悪いことしてるわけじゃないからさ、2人とも」
「せめてさ、3日おきに来いとかさ」
「それ、なんか違う気がするけどね」
ロビーにはちらほらとカップルがいる。
顔を見合わせて笑いあったり、ときどき、耳打ちしあったり。
そんなカップルを見ながら私は、リンゴジュースをぐびびっと飲みほした。
「流川さ、夜バイトしてるでしょ? さらに光太くんと香穂ちゃんの相手でしょ?
だからさ、最近なんだか疲れてるみたいなんだよね」
「だろうね、それじゃ」
「ご飯食べてるときなんかもね、たま~にため息ついたりさ」
「うん」
「お風呂上がりに夜景を見ながらぼんやりしてたりするんだよね」
「相当疲れてんじゃん?」
「私も疲れてんだよね」
流川が元気ないと、私も元気が出ない。
持ち前のドS攻撃も最近繰り出してこないし。