脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
旅行から帰ってきたあとも、
私たちの生活は特に変わらなくって。
流川は夜のバイトも続けながら、大学の授業にも精を出してるみたいで。
私は私で、こうしてファミレスのバイトをしながら、なんとなく授業を受けている。
大学で流川と顔を合わせることはめったにないし、
バイトの休みも時間帯も、なかなか合わない。
べたべたして相手を困らせて……要くんと付き合っていたときみたいなことはしたくなかったし、
お互いの生活をちゃんと尊重し合って付き合っていこうと思っていたから、
特に不満はないんだけど。
でも確かに。
麻紀の言う通り、
私と流川、な~んにもなさ過ぎかもしれない。
だって。
その旅行から帰ってきてからもう1ヵ月以上が経っているけれど、
デートだって、まともにしていないんだもん。
たぶん、一緒に夕ご飯を食べたのが、3回。
映画を観たのが、1回。
デートらしいお出かけは……それだけ。
それに。
流川の部屋にはまだ1回も行っていない。
流川も私の部屋には1回も足を踏み入れてない。
玄関先まで送ってもらったことはあったけど、
これからバイトとか言って、そのまま帰っちゃったし。
ようするに、
なんにもない。