脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「最低だ、私」
帰ろう。
流川の部屋に。
でも……。
帰って、香穂ちゃんと流川の顔、まともに見れるかな。
ため息をついてうつむくと、
カチャッとドアを開く音がした。
顔をあげると、そこには見知らぬオンナの人がいて。
ここにいる私に驚いたのか、踏み出した足を宙ぶらりんにしてカラダを支えていた。
「? 誰?」
「あ……」
何て言ったらいいのか分からずに、口を開けたまま立ち尽くしていると。
「マナミ?」
部屋の奥から、要くんの声が聞こえた。
あ……そっか……。
この人、要くんの……今の彼女だ。
「誰か来てるよー」と振り向いたマナミさん。
「あ、ご、ごめんなさい! 間違えました!」
あわてて頭を下げた私は、急いできびすを返したのだけれど。
「唯衣?」
懐かしい声で呼ばれて。
立ち止まった足で、ゆっくりと振り返った。