脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
あったかいココアを入れてもらって、
「で、どうして泣いてるの?」
「……あの……ごめんなさい……私やっぱり帰ります」
「いいから。聞いてあげるから。っていうか、ここまで来て帰られたら余計気になるじゃん。
なに? 要くんとヨリを戻したいとか?」
「え、あ、ち、違いますっ」
「ホントに?」
「ホントです……」
マナミさんはちょっとほっとした様子で。
そんな私たちのやりとりを見ていた要くんの表情も、少しほぐれた……感じがした。
「じゃ、なに? 聞くまで帰さないよ?」
マナミさんにうながされて、
ぽつぽつと言葉を落としていくと、
「そっか。泣きたくもなるよね、それは」
そうつぶやいたマナミさんは、
「なにかアドバイスでもできればいいけどさ、私もほら、ね?」
「……え?」
「要くんのこと、好きになっちゃったから」
「あ……」
……そう、だよね。
私と要くんが付き合ってるのを承知で、マナミさんは要くんに告白したんだよね。
それが、私と要くんが別れることになった直接の原因でもあるんだけど……。
「その子と同じようなことをした私がなにか言える立場でもないよね」
マナミさんが苦笑する。
「いや、でも、それはもういいんです。私だって……」
要くんって彼氏がいながら、流川に惹かれてしまったんだもん。
それに、要くんを一番困らせていたのは私なんだし。