脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
*ダメかもしれない
☆*:・°★*:・°
★*:・°
「はい、唯衣さん。あーん」
ベッドの上でやっとカラダを起こしている私に、
光太くんはおかゆののったスプーンを差し出した。
「自分で食べれるから」
「いいんですってば。病人なんだから。はい、あーん」
「……だからいいってば」
スプーンを取り上げようと伸ばした腕は、
チカラなくぽさりと布団の上に落ちた。
「ほら~。何も食べないから体力も落ちるんですよ。言うこと聞いてください」
「……」
口元まで差し出されたスプーンに仕方なく口を開くと、
嬉しそうに笑った光太くんは、私の口の中に、おかゆをそっと流し込んだ。
「どうですか? 美味いですか?」
「……わかんない」
「ええ~?」
「ごめん、ホントにわかんないの」
「仕方ないっすね。熱あるんですもん」
心配顔になった光太くんがもう一度スプーンを差し出したけれど、
私は首を横に振って布団にもぐり込んだ。