脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「?」
無言で視線を送ると、時計をちらっと確認した流川が立ちあがった。
玄関に向かう後ろ姿を目で追う私。
しばらくすると、
「こんばんはぁ」
甘ったるい声が聞こえた。
……この声……香穂ちゃん?
「こんばんは」
その後で、光太くんの声もして。
「……なに?」
なんで香穂ちゃんと光太くん?
眉間にシワがよる。
心臓がバクバクしてきた。
息をひそめてじっとしていると、
「唯衣さん。風邪、もう平気なんですか?」
流川の後からやってきた香穂ちゃんが言った。
「あ……」
視線が定まらない。
香穂ちゃんの顔が見れない。
てかどうして来てるの?
しばらく見なかったから安心してたのに。
「唯衣さん、大丈夫ですか?」
光太くんにも声をかけられて。
「……うん」
2人から視線をそらしたままで、とりあえずうなずいた。