脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「それにしても……、唯衣さん、スゴイ格好ですね」
香穂ちゃんが苦笑して私を見ている。
「でも、すっぴんでも髪の毛がボサボサでも可愛いからいいですね、唯衣さんは。ね? 光太くん」
「え? あ、う、うん」
「そのパジャマも似合ってますよ」
「……」
唇を結んだ私はうつむいた。
……ホントに何なの?
私のこんなボロボロの姿を見せるために……わざわざこの2人を呼んだの? 流川。
……ひどいよ。……ひどい。
さっき言ってた……、今のうちにって、このこと?
私が口をきかないのが、そんなに面白くないわけ?
それでこれ?
流川……、最低だよ。
「そういう言い方ってないだろ」
香穂ちゃんにひと言言ってから私に顔を向けた光太くんは、
「唯衣さん、この前はすみませんでしたっ」
大きな声をあげた。
「オレ、その、流川さんにけしかけてやろうと思って……。
オレがああやって唯衣さんのこと抱きしめてたら流川さんきっと本気でかかってくるだろうなって思って。
まさか香穂ちゃんが現れるとは思ってなくて。
こじらせちゃって……。ホントにすみませんでした」
それを聞いていた流川は、
「オレがお前の挑発になんてのるわけねーだろ」
腕を組んでにらんでいる。
「で、でもっ。流川さんあの時、土足のまま上がりかけたじゃないですか」
「さあ。覚えてねーけど」
「し、しかも何も出来ないで香穂ちゃんと去ってったじゃないですかっ」
「……」
「か、カッコ悪いですよっ」
「うるせーな。オレが黙ってると思って調子にのるなよ、お前」
流川の威嚇に、光太くんはちょっと後ずさったけれど。
こぶしを握り締めて、むんっと立っていた。