脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「流川も流川だよ。何ではっきり言ってくれないの?」
「何をだよ」
「何をって。私のことだよ。流川あの時言ってくれたじゃん。オレの……オンナだって」
それ聞いて、すごく嬉しかったのに。
ちゃんと香穂ちゃんに言ってくれれば、こんなことにならなくて済んだはずなのに。
「言われるままにホイホイと一緒に出かけたりしてさ。
光太くんのことだってそうだよ。ちゃんと叱ってくれればいいじゃん。連れてくるなとか、部屋に入れるなとか、いつもみたいに私に怒ればいいじゃん。
私が誰といたって気にならないのかなって。流川だって誰に何をされても平気なのかなって。……キスされたって平気なのかなって。そう思うじゃん」
しかも最近の流川は私のことなんて全然目に入ってないみたいな感じだったし。
ひとりでぼんやりして。上の空で。
「なんで私にばっかりこんなツライ想いさせるの?」
涙がこぼれそうになって、うつむいた。
「流川のバカ。ひどいよ……こんなの」
「……」
「バカ。流川のバカ」
「それだけか、言いたいのは」
「……え?」
「ちゃんと言えたじゃねーか。口、ついてたんだな」
「……は?」
「もうねーのか? 言いたいこと」
首をかしげると。
「今度はオレが言わせてもらうぞ」
腕を組みなおした流川は、何となく嬉しそうにそう言った。