脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「いくらキス現場を見てショックだったからってな、要の部屋に行くような真似しやがってどういうつもりだ」
「……」
「前にも言ったけどな、何で先にオレに言わねーんだ。
それと、オレを取られるのがイヤだったらな、何で自分で争おうとしねぇんだよ。何で勝負しねぇんだよ。お前こそ何ではっきり言わねぇんだ、相手に。
それに光太にもだ。10回以上告白されてる? なんだよそれ。お前ががっちり言ってきかせねぇから悪いんだろ。部屋にまで入れて。都合よく使ってるだけじゃねーのか、光太のこと」
「そ、そんなことないもん」
「そのつもりはなくてもな、少しでも期待できると思ってる光太のほうが可哀そうだろ」
「そんなこと言ったら流川もじゃん。私がいたって香穂ちゃんにちゃんと言わないからこういうことになったんじゃん」
「……留美の妹だからな。邪険に扱うことも出来なかった。あんなことがあった後でもあるしな」
「そんなの、」
「悪かったな」
「……」
流川が、謝ってる。
それにびっくりした私は言葉に詰まった。
「悪かったよ」
「……ふ、ふんっ」
でも、ここで引くわけにはいかない。
いっぱい悩まされたんだから。
「流川はさ、お前がオレに惚れてる限りとか言うけどさ。それってさ、私の気持ちのことでしょ? 流川はどうなの? 私のことホントに好きなの?」
言ってから、じっと流川を見つめた。
流川も、じっと私を見ている。
少しの間流れた沈黙を、
「もういいでしょ、唯衣さん。流川さんが困ってるじゃないですか」
香穂ちゃんが破った。