脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「んんっ……」
息ができないほど。
ぎゅっと強く抱きしめられたカラダはぴくりともしない。
「ふ、みゃ……っ」
顔をそらすことさえ出来なくて。
もごもごもご、言葉を出そうとしても全然ムリ。
っていうか……。
「ぐ……ふぐっ、ぐる、じ……」
し、死ぬ……。
「んっ、ぷはっ……」
わずかに弱まった瞬間をねらって息を漏らし、流川を見上げた。
「こ、これじゃ……、拷問だよ、流川」
はあはあ息をついてる私に、
「拷問だし」
「へ?」
「まだ足りねーだろ」
流川の顔が近づいてくる。
「いや、いやいやいや、た、足ります! 足りましたっ!」
そんな私に、流川はふっと笑った。
「言っとくけどな、まだ足りねーからなオレは。覚えとけよ」
「……へ?」
「それから、」
「?」
「お前だけじゃねーよ」
「な、なにが?」
「オレだってな、悩むときは悩む。ヤくときはヤく。考えるときは考えるんだ。自分ばっかりとか言うな」
「……」
「返事は?」
「……はい」
「よし」
ちゅっとおでこにキスをした流川は、
「悪いが、」
私を抱いたまま香穂ちゃんと光太くんに振り返って。
「オレに何かしてもいいのは、そしてされてもいいと思ってるのは、コイツだけだ」
強く、はっきりとそう言った。