脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「流川」
「ん?」
本当はね、こんなこと、言いたくないんだ。
でもね、
「行ったほうがいいよ」
「え?」
「みんないるんだもん、そっちに」
「別にいいって」
「良くないよ。家族なんだもん。流川がずっとぼんやりしてたのって、このことが原因でしょ?」
「……」
「しかも私みたいな手のかかるヤツがいるんだもんね。相当悩んだでしょ?」
自分ばっかりとか言って。
ひとりで悩んでるようなことばかり言っちゃって。
余計な心配かけて。
「ごめんね」
「……何でお前が謝るんだよ」
「流川のこと、考えてあげれなくて。気づけなくて。話せるような相手じゃなくて」
でも私、それでも流川の彼女だから。
けっこう、鍛えられたよ?
「さっきも言ったけど、もう私、弱くないよ?」
「ブランコに耐えれただけだろ。しかも落ちたし」
「……」
こんなとこ、やっぱり流川だよなぁ……。
「落ちたけど。大丈夫だったし」
「ひとりじゃ寂しいだろ」
「……寂しいよ? でも……」
流川が消えちゃうわけじゃないもん。
「ずっと待ってるから」
「ずっと?」
「うん。ずっと」
「……お前、」
真顔になった流川が、私の顔をじっと見た。
ゆっくりまばたきをして、確認するみたいに。
「耐えれんのか?」
「うん」
「本当に大丈夫なのか? ひとりで」
「うん」
「そっか」
ふっと笑った流川は。
「お前にしては上出来だな」
私の頬に手を添えてほほ笑んだ。