脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
*麻紀の巻
☆*:・°★*:・°
★*:・°
「……見事な吹っ飛びっぷりね」
やってくるなり、麻紀は感心したようにつぶやいた。
「唯衣、このアパートどうすんの?」
「建て直しだって」
「まさかこのままじゃ住めないもんね」
「うん。寒いもん」
「寒いよね、これじゃ」
「うん」
私も麻紀も、微妙に思考が回らない。
しばらくのあいだ、2人でぼんやりと道路に立ち尽くしていた。
そのうち風が強まってきて。
カラカラカラっと音を立てて、道路の上を落ち葉が転がっていった。
コートのポケットに入れていた指先が冷たくなってきている。
「はっくしょい!」
ううう~……寒い。
風邪ひきそう……。