脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
*アフタークリスマスの珍騒動
☆*:・°★*:・°
★*:・°
「あれ? 開いてる?」
玄関のノブをひくと、あっさりと開いてしまったドア。
「そうだ……。カギかけないで飛び出しちゃったんだ」
……これだもん。
バイトから帰ってきたときも、カギをかけ忘れていたのかもしれない。
だから泥棒になんて入られたんだ……。
いや、泥棒みたいなサンタクロースにって言うべき?
「どっちにしろ、注意が足りないな私……。気をつけなきゃ」
カエルと共に玄関に入って、ふと足元を見ると。
「え?」
何もないはずのそこには、オトコ物の靴がぬいであって。
「ま、また泥棒……?!」
あせったけど。
「あれ……? これって……流川の、靴?」
靴を手に取った私は、裏返したり斜めから眺めたりしてすみずみまで確かめた。
……間違いない。
確かに流川の靴だ。
「ちょっと待って。え? なんで? なんで流川の靴がここに?」
急いで靴をぬいだ私。
足が痛いことなんてすっかり忘れてしまって、ダッシュで廊下を突き抜けた。
リビングには煌煌と明かりが広がっている。
ドキドキしながら向けた視線の先にとらえたのは……、
「る……かわ……?」
クリスマスツリーの横に立っている、流川の姿だった。