脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「ホントに……流川だ……」
びっくりしちゃって、言葉がつながらない。
なんでいるの?
いつの間に帰ってきてたの?
連絡くれれば迎えにいったのに。
聞きたいこと、言いたいことがたくさんあるはずなのに、胸がきゅっとなって、声が出ない。
「は……ほ……へ……」
何だか一気にチカラが抜けてしまって。
ヒザがかくんと折れた私は、そのまま床に座り込んでしまった。
「おい」
目の前にかがんだ流川は、そんな私の両脇に手を入れて、カエルもろともつり上げた。
びろ~んと伸びた私。
「急に脱力すんなよ」
「……気が抜けて……」
「冷てーな、お前のカラダ」
「ちょ、ちょっとひと騒動あって……雪の中でコケたから……」
「だからケガしてんのか?」
「う、うん……」
「……バカだな、ホントに」
ソファに運ばれた私は、バスタオルでおもいっきり頭をふかれた。
「いで、いでで……。流川、痛いよ」
前にもあったな、こういうこと。
「風邪ひくだろ。ふいてやってんだからおとなしくしろ」
「ふぇぇ……」
バスタオルが下ろされると。
「万歳しろ」
「はい?」
「いいから。万歳」
「? はい、万歳」
流川が万歳ポーズをするものだから、つられて万歳した私。
意味が分からず首をかしげたタイミングで、セーターの裾をつかんだ流川は。
「あきゃーーーっ!!」
叫んだ私におかまいなしに、がばっとそれを引っ張り上げた。