脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+

着替えをしてリビングに戻ると、



「早くなにか作りなさい」



流川にいれてもらったコーヒーをすすっているオネエマンが言った。



「……その催促はいったい何なんですか? もうっ」



せっかく流川が帰ってきたっていうのに。


あといついなくなるか分かんないのに。


2人きりで話したいこといっぱいあるのに。



っていうか、いきなりベランダから登場とか何なの?


まさか17階のここまでよじ登ってきたとか?


ホント、わけ分かんない。



小さめの鍋を取り出しながらぶつぶつ言っている私に、



「ちょっと。それじゃ足りないわよ」


「……どんだけお腹へってるんですか」


「アタシだけじゃないからさ」


「へ? どういう意味ですか?」



尋ねると同時に、



――ピンポーン……



呼び鈴が鳴って。



流川が開けた玄関から、



「こんばんはー」



ケーキの箱と大量の飲み物を抱えた光太くんと香穂ちゃんが現れた。


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