脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「ホントにひでぇなこのケーキ」
「切り分けられないからさ、このまま食べようね」
「そうするしかねーだろ、これじゃ」
「はい、あーん」
「ふざけんなよ」
「ふざけてないよ。あーんして。あーん」
「出来るか、アホ」
ぶう。
「つれないなぁ」
「酔ってんのか? お前」
「酔ってないよ。まだ一滴も飲んでないもん」
「じゃあ何なんだよ、さっきから」
「だって、」
やっと会えたんだもん。
やっとって言っても、3日ぶりくらいだけど。
すごく長く感じたんだもん。
流川のいない時間が寂しくて仕方なかったんだもん。
また……すぐにいなくなっちゃうんでしょ?
だったらせめて……
こうして会えたときくらい、いっぱい甘えておきたいんだ。
たまにはいいでしょ?
ダメ?
……くぅ~ん……
フォークを持った手を落としてうつむくと、
「ほら、食ってやるから。これくらいでそんなに落ち込むなよ」
私の手を持ち上げた流川は、フォークに乗ったパサパサのケーキをぱくっと口にした。