脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+

「ふごっ、ほっ」



口の周り、クリームだらけ。


鼻の穴にまで入りそうな勢いにむせると。



「ぶ。おもしれー顔」



愉快そうに笑う流川。



あのさ……。


さっそくお返し?



「ほ、の、ど、へす、ふか、わっ」


「ああ? 何て?」



くそ。くそくそくそっ。


何とか口の中のクリームをのどに追いやって。



「このっ、ドS流川っ!」



こぶしを振り上げて胸をどついてやろうとすると。



「ひげ生やして。サンタかお前は」



あっさりと私の腕をつかまえてしまった流川がさらに笑う。



「窒息したらどーすんのっ、バカ流川っ」


「このくらいで窒息なんてするかアホ。てかオレにむかってバカとはいい度胸だな」


「くーーー! バカバカバカっ!」


「黙れ、このアホサンタが」



すばやく、腕の中にとらえられた私は。


至近距離まで近づいたキレイな顔にのけぞる間もなく。


舌先でぺろっとクリームをすくい取った流川に目を見開いた。



唇を上手に避けながら、どんどんぬぐい取られていく甘い香り。



すごく近いところで、くっついたり離れたりするその唇から、


同じくらい甘い息が漏れてくる。



「あー、甘めぇ」



私の口の周りのクリームを舐めきってしまった流川は、


最後に、ちゅっ……と音を立てて。


唇の上のクリームを、


ついばむようにしてぬぐった。


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