脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
流川の目じりが、優しく下がって。
「がんばったんだな、お前。だから来たんだろ、サンタ」
その顔に、きゅっと胸が鳴る。
たまに見せる、この表情に弱い私。
「が、んばった……と思う。一生懸命カエル探ししたし、流川がいなくて寂しいのもガマンしたし、泥棒も追いかけたし、えっと、カギのかけ忘れのミスはしたけど、その……」
「ん?」
「そのおかげで、部屋の中に流川がいたし」
「……」
「カエルが見つかったから……キセキが起こったんだね」
「お前ががんばったからだろ?」
「そうかな?」
「そういうことにしといてやる」
移動してきた指先が、ふわっと髪のあいだをすり抜けて。
首に添えられた手のひらが、そっと私を引き寄せた。
ピアスに触れた流川の唇は、ちょっとだけ熱っぽい。
その温かさが全身を駆け巡って……、うれしすぎて、泣きそうになる。
――ああ、今、流川はここにいるんだなって。
「流川……」
「……ん?」
「……おかえり」
「ああ、……ただいま」
広い背中に腕を回して胸に顔をうずめると、
大きな手で、そっと髪を撫でられた。