脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+

ふわっと広がる甘いアルコールの香りと、


なかなか離れない流川の唇に、



「んん……」



目まいがしそうな熱が込み上げてくる。


もう、飲み終わってるのに。


やっぱり……、こういうことをしたかったのは、流川のほうでしょ?



「も……、だ、め」



肩をつかんで押し返すと、


わずかな隙間に2人の吐息が落ちた。



もしもこれが、正夢だったら。


ぼんやりと目を開いた私に、目の前のイジワルな人は言うんだ。



「そんな顔、すんなって」



ほら。同じ。


そしてこう続けるんだよね、“キス、したくなるだろ?”って。


そのキスを受けると……、流川、カエルに変わっちゃうんだけど。



……やだな、そんなの。


っていうか、流川がここにいること自体が夢だったら……


目を覚ましたらまたひとりぼっちとかだったら……


どうしよう。



なんて思いながら、


次の言葉を待っていた私に……瞳をのぞき込んだ流川が告げたのは。




「……抱きたく、なるだろ?」




キスよりも甘い、ささやきだった。


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