脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
なにか言いたそうに、時折私の顔をちらりちらりと見ながら流川の話に耳を傾けていたオネエマンは。
「そんなことあるわけ? 映画や小説じゃあるまいし」
流川の話が終わると、疑わしい目を私に向けてきた。
「そりゃあ私だってびっくりしましたよ。有り得ないって。
でも、事実なんだから仕方ないじゃないですか」
そもそもさ、私は流川の彼女なんだから、
この部屋にいたって何も不思議なことはないでしょ?
なのになんでこんなに睨まれなきゃならないわけ?
「で、なんでオネエマ……留美さんはここに?」
オネエマンの眼力が怖いから、目をそらして流川に聞くと、
「アタシが自分で説明するわ」
と言ったオネエマンは、神妙な顔つきになった。
「今ね、アタシの部屋に田舎の両親が来てるのよ。
ちょっとケンカしちゃってね。
しばらく居るっていうから、アタシのほうから出てきてやったのよ」
「出てきたって。せっかく両親が田舎から出てきてくれたのに……っていうか、その荷物は何なんですか?
まさかとは思うけど……」
ちらっと流川を見る私。
流川は一瞬だけ目をそらして、それからすぐ私に視線を戻して苦笑した。
い……いやな予感。