脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
*ピリピリ、じわじわ
☆*:・°★*:・°
★*:・°
「唯衣さん、料理も上手なんですね!」
フライパンを振っている私の隣で、
光太くんが感嘆の声を上げている。
「料理も、ってなに? 私、光太くんに何か得意なこと見せたっけ?」
「たまに見せるボケも最高じゃないですか!」
「は……?」
「バイト中、オレいっつも笑ってますよ、唯衣さんと麻紀さんのコント」
「……」
「おもしろいし、カワイイし。そんなところが好きなんです」
言ったあとでハッとした顔になった光太くんは、真っ赤な顔で照れている。
また告白されたよ……。
「ちょっと! まだなの? サラダだけでは足りないわよ!」
テーブルで、オネエマンが催促している。
「今やってますからっ」
もうっ。なんで私がこんなに大人数の夕飯を作らなきゃなんないわけ?
しかも突然のことだったから冷蔵庫の中の在りものでチャーハンくらいしか作れないし。
ご飯の量が多くて、バーベル並だし、このフライパン。
「よ、よし、出来た」
「皿はこれでいいですか?」
「うん」
「あ~~、唯衣さんの手料理を食えるなんてシアワセだなぁ、オレ」
「……手伝ってくれるのはウレシイけどさ。なんで光太くんまでいるのよ」
「言ったじゃないですか。唯衣さんの安全を確認できるまでオレが守りますから!」
「……」
お皿に盛ったチャーハンと、簡単に作ったスープをテーブルに運んだ私と光太くん。
7人が揃ったところで、
「じゃ、食べましょ。いただきまーす」
オネエマンの指揮で夕食がはじまった。