脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
帰るみんなを見送って、
キレイになったテーブルの上にコーヒーを置いた私と流川は、
ソファにどっかりと腰を下ろしてぼんやりと夜景を眺めた。
カエルを抱くと、香穂ちゃんの香水の残り香かな? いいニオイがカエルに移っていて。
色はクロとミドリのまだらのままだけれど、
焦げっぽいニオイは抜けていた。
私のじゃない、他の人のニオイ。
はっとして流川の腕をつかんだ私。
もしやこの香り、流川の洋服にもついてるのでは?
くんくんくん……。
鼻を押し付けてニオイを嗅いでいると、
「なにしてんだよ」
不審そうな流川。
「香穂ちゃんのニオイ、流川についてるんじゃないかと思って」
「犬みたいな真似すんなって」
「だって、」
おもしろくないんだもん。
口には出さず、流川の腕にぎゅっとしがみついた。