脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
入口から少し足を踏み入れて、流川は辺りを見渡している。
その横に立って、半信半疑な私もとりあえず中を見渡した。
すべり台にシーソー、狭い砂場の上の黄色いバケツ。
パンダとウサギのオブジェみたいなのがあって、
その横にブランコがある。
「あ、誰かいる」
ブランコの隣のベンチ。
そこに人影が見えた。
「いたか」
「え? オネエマン?」
「だろ、あれは」
「うん……なんだかでっかいもんね」
寒そうに縮こまって腕をさすっているけれど、
カラダの大きさは遠目にもわかる。
長い髪に広い肩、
それでもきちんとヒザをつけて座っている辺り、
見た目とは違う品格がある。
確かに留美だ。
「すごいね、流川。ホントにいたね」
「空振りしなくてよかったな」
「でもどうしてわかったの? すごい」
私と流川がベンチに近づいていくと、
座っていたオネエマンがはっとして顔を上げた。