Secret×Honey



◆◆◆

---------------


「宿泊学習の班決めろー」




6月
夏休みまであと一ヶ月半!と書かれた紙が風に揺れた。

あたしがここに転校してきてから約二週間が経った。


この学園では、二週間後に宿泊学習というものがあるらしい。

二泊三日で東京に行く。今はその班決め。






「美海」


名前を呼ばれて、窓から視線を戻すと光がいた。
そしてその後ろには、大人しそうな子と明るい笑顔の子が立っていた。



「紹介するね。真綾と千尋」


光の言葉で二人とも笑う。
あたしも自分なりの最高の笑顔で笑ってみせた。

明るい笑顔の子が千尋ちゃんで、大人しそうな子は真綾ちゃんといった。


光の友達だから、いい子なんだろうな。





「この4人で宿泊行かない?」


光の提案にあたし達は揃って頷いた。
まだ転校してきて時間が経ってないせいか、あたしが人見知りをしすぎるせいか、親しい友達は光だけだった。

その分、心を開けるくらい光とは仲良しになっていた。





「あたし、一回話してみたかったんだ♪」

「千尋ちゃんだよね?」

「うん!仲良くしてな」

「よろしくね」



千尋ちゃんは明るくて、すごく話しやすい子。















< 51 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop