問題アリ(オカルトファンタジー)
*
糸で表すならば、ピンと張り詰めた状態。
全てが全ての均衡を保ち、唯一つを作り上げる。無音の状態。
そこに緊張感が少しでも混じれば、その無音は不自然なものに簡単に変わる。
無音の状態というのは、水のようだ。何か少しの異物が混じれば揺れて波打ち、簡単に均衡が破れてしまう。
それが破られたときというのは、普段気づかない人間でさえもその違和感に気づき、ふと、背後を確認してしまうのだ。
その違和感が、他者の存在であると認識してしまうと。
部屋で横になっているエドガーはつい数時間まで胃の中に大量に注ぎこんだアルコールのおかげで深い眠りについていた。
だがしかし、アルコールが睡眠を促すのは最初のみで、段々と眠りを浅くしていくものだ。
深いと思っていた眠りは気づかないだけで浅い睡眠でしかなく、その浅い睡眠は微かな音や、無音状態の中に紛れ込んだ違和感も簡単に感知しては崩れて、目を開けてしまうのである。
そう、今も。
エドガーはふと、目を覚ました。それはスッとした目覚めで、三時間睡眠がうまく行ったときのようだった。
身体には特に違和感はない。
暑くも寒くもなければ、咽喉が渇いたわけでもトイレに起きたわけでもない。
次の日の仕事を心配していたわけでもないし、夜中に見たいテレビがあったわけでもない。
意味もなく、目を覚ました。
微かに頭が重い。目蓋も重い。
アルコールを摂取しすぎた身体は当初よりは熱を落ち着かせはしたものの、まだ少し体に残っているようで、浮遊感は抜けない。寝起きだと更に、だ。
糸で表すならば、ピンと張り詰めた状態。
全てが全ての均衡を保ち、唯一つを作り上げる。無音の状態。
そこに緊張感が少しでも混じれば、その無音は不自然なものに簡単に変わる。
無音の状態というのは、水のようだ。何か少しの異物が混じれば揺れて波打ち、簡単に均衡が破れてしまう。
それが破られたときというのは、普段気づかない人間でさえもその違和感に気づき、ふと、背後を確認してしまうのだ。
その違和感が、他者の存在であると認識してしまうと。
部屋で横になっているエドガーはつい数時間まで胃の中に大量に注ぎこんだアルコールのおかげで深い眠りについていた。
だがしかし、アルコールが睡眠を促すのは最初のみで、段々と眠りを浅くしていくものだ。
深いと思っていた眠りは気づかないだけで浅い睡眠でしかなく、その浅い睡眠は微かな音や、無音状態の中に紛れ込んだ違和感も簡単に感知しては崩れて、目を開けてしまうのである。
そう、今も。
エドガーはふと、目を覚ました。それはスッとした目覚めで、三時間睡眠がうまく行ったときのようだった。
身体には特に違和感はない。
暑くも寒くもなければ、咽喉が渇いたわけでもトイレに起きたわけでもない。
次の日の仕事を心配していたわけでもないし、夜中に見たいテレビがあったわけでもない。
意味もなく、目を覚ました。
微かに頭が重い。目蓋も重い。
アルコールを摂取しすぎた身体は当初よりは熱を落ち着かせはしたものの、まだ少し体に残っているようで、浮遊感は抜けない。寝起きだと更に、だ。