問題アリ(オカルトファンタジー)



ベッドに横になって大きく深呼吸。漸く眠れそうだと寝返りを打とうとした。時。


目が合った。


それと。


すぐには気付かなかった。それが、それであるかという方程式がこの十年間失われていたからかも知れない。


なんだろう。なんだったか。ベッドのサイドボードにこんな形の、置物なんて、ないはず。


開けていた、窓から風が吹いてふわりとカーテンが揺れて、部屋に届く外灯の光の量が僅かに増えた。


その僅かに増えた外灯の光は 泥 だ ら け の ピ エ ロ の 人 形 が 自 分 を 見 つ め て い る 事 実 を 知 ら せ る には十分な光の量だった。















叫び声。















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