問題アリ(オカルトファンタジー)
ギィ、ギィ。
少女はただジッと見つめていた。
興味があったかと聞かれれば、それなりにあったが、どちらかといえば観察、と言ったほうが近い。
背後に、誰かが立ったような気がして、少女は振り返る。
「おばあちゃん!」
パッとその表情に明るさが戻り、少女はピョンとブランコから飛び降りると老婆の身体にキュ、と引っ付いた。
そんな少女の頭を撫でて、優しい笑顔で受け止める老婆は、ふと、カーテンの閉じられたリビングへと目を向けた。
少女もそれに釣られて、目を向ける。
幸せそうな家庭。
そして、日の落ちた暗い庭先で、肩を寄せ合う、老婆と少女。
*