僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ
「目的は何? 僕たちね、忙しいんだ」
幼い。
率直に、そう感じた。
顔はよく見えないけど、背も高くないし、明らかに声変わりをしていない、男の子。
何かあるたび、いつもいるというのは、きっとこの子だ。
「……君が、リーダー?」
「まさか。僕は、2番目」
「リーダーは忙しいの」と、くすくす笑いながら付け足す2番目を倒せば、居場所を教えてくれるだろうか。
……それにしても、おかしい。周りの男たちは同年代には思えるけど、俺より2、3歳は年上の人もいる。
この幼い子が本当に2番目だとして……祠稀がリーダー? 年齢層っていうか、上下関係はいったいどうなってるんだ。
「ねえねえ。誰に何を聞いたのか分からないけど、要件なら僕が聞くよ。ただ、威光に入りたいって話ならお断りだけど」
「……」
「勘違いしないでね? 僕らが仲間だと認められるのは、リーダーが連れて来た人だけなの。僕が連れてくる場合もあるけど、それは例外中の例外」
……じゃあ、威光のメンバーはほぼ全員、リーダーが集めたってこと?
なおさら確認したい。
未成年ばかり集めて、こんな惨忍なことをやらせるリーダーが、祠稀ではないと。