年上の先生
香は不満そうな顔を
していたが、
それ以上は聞かなかった。

夕方スーパーで、
買い物をしていると、
先生が入ってくるのを
見てしまった。

私は何故か隠れて、
レジに向かった。

【先生はただの担任】

心の中で言い続けて、
家に帰った。

しばらくすると、
隣の玄関が閉まる音が、
聞こえてきた。

ただドアが閉まる音。
それが今の私にとって、
唯一安心する音。

けど先生は、
何処かで暮らしている
家族に電話をしている
そんな事を想像するように、
なっている。

私は両親の書置きをした
手紙を見ていた。
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