年上の先生
目が合ったけど、
私から逸らして、
鍵を出した時だった。

「今日。
何度も電話をした。
何故出なかった?」

「ほっといて下さい。」

私が言った瞬間、
先生は私の頬を叩いた。

「すまない。」

「先生なんて嫌い!!
先生には、
何処かで暮らしている
家族がいる。

私は両親に捨てられた。
そんな気持ちが分かる筈が
ありません!!!」

私は家に入った。
親にも叩かれた事がない
私にとって初めて、
自分と向き合ってくれる
人が現れたと感じた。

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