年上の先生
私の左胸に小さな
影があった。

「病理検査をします。
多分、乳がんだと
思われます。

これ位小さいければ
温存療法と言う手があります。

まだ若いあなたには、
過酷かも知れませんが、
一緒に戦いましょう。」

女性の先生が言って
くれた言葉に感謝をした。

そして支払いを待って
いた時だった。

「山本?」

声を掛けてきた人が
いた。

「先生?」

「やっぱり。」

そういえば先生が
ギックリ腰で運ばれた
病院だった。
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