年上の先生
「どこか悪いのか?」

「うんん。」

私は誤魔化したけど、
先生の目は真剣だった。

「山本さん。」

私は会計の人に呼ばれて、
お金を支払って、
予約の紙を渡された。

1週間後、
検査の結果が分かる。

けど、
先生には知られたくなく、
直ぐに病院を去った。

そして家に帰って、
自分の胸を触った。

「ガンに侵された。
私はまだ17だよ。

これからもっと、
色々な事をしたいのに、
男性と恋をしたい。

なのにここにメスを
入れるなんて、
一生恋も結婚も出来ない。」

私は自分の人生に
嫌気がした。

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