年上の先生
私は先生を家に入れて、
向かい合って座った。

「お前の事。
一応学校に話をした。

本当に退学しても、
構わないのか?」

「うん。
さっき香に会って、
報告してきた。

学校を辞めて、
治療に専念する。

恋も結婚も諦めて、
1人で生きていく決心を
したと話した。」

「お前はそれで、
後悔はしないのか!!」

先生は必死で、
私に語りかけてきたが、
私の答えは決まっていた。

「後悔はしていない。
生きていたいから。

後悔があるとしたら、
恋も結婚も一生無いと、
自分で思っている。」

私は涙が止まらない。
先生を見たら、
余計に止まらなくなって。
先生を見れなかった。
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