年上の先生
・先生サイド・

静が手術室に入り、
もう5時間が経過した。

生きた心地がしない俺は、
亡くなった妻に祈った。

「成功して欲しい。」

その言葉しか、
俺の頭には浮かばない。

手術は8時間にも及び、
先生は出てきた。

「お話があります。」

女医の先生は真剣な
眼差しだった為に、
俺の心は乱れていた。
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