Happy Road
~学校~

あたしがぼーっと机に座っていたとき…

ヒュッ…

何かが飛んできた。

ガッシャーン・・・

花瓶があたしの背中にあたり、水浸しになった。

背中がものすごく痛い。

制服もまたビショビショ。

朝からこんなに嫌なことが起きてしまった…

「痛・・・・」

あたしがそう呟くと、千佳が

「なんで濡れちゃってるの~?」

と、大声で言ってきた。

そして、それが合図かのように1人の男子が出てきた。

「脱いで着替えたら~?」

そう言いながらあたしの制服に手をかけた。

その瞬間、あたしはキレた。

「触ってんじゃねーよ!!!!!」

そう叫びながら男子を殴った。

小1から習っていた柔道の腕が今、成果を現した。

「いってえーーーーーー」

男子はもがきながら後ろへ後ずさりした。

あたしだって、そんなに体力はないけど、

男を殴ることはできる。

久しぶりに心も体もすっきりした気がした。

しかし、千佳は余計に怒ってしまい

「おい」

と、叫び誰かを呼んだ。

そして、出てきたのは・・・・・

カッターを最大限に伸ばし、泣いている

彩だった・・・・・

「あ・・・・・や・・・・?」

あたしは2人の男に取り押さえられながら

彩って呼んだ。

でも、彩は誰かに取りつかれたように何も言わなかった。

数分の沈黙の後、彩は

「ごめんね・・・」

とても小さな声で呟き、

あたしの制服を切り裂いた。

せっかくの真新しい制服は無残に散って行った。

したに体育着を着ていたからどうにもなんなかったけど。

そのあと、先生が来たから何にも受けずに済んだけど

千佳は「明日も苦しめてやる」

そう言っていた。

卑怯な手ばっか使っている千佳たちに

いつか復讐をしたいと思ったのはこのときだった・・・
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