Happy Road

―次の日―

体育の時間だった。
男女合同でﾏﾗｿﾝをすることになった。

「では！次は女子の番だ！」
熱血の先生がそう叫び、あたし達はうだうだ言いながら、走る事にした。
最後の一周になった時、あたしはおもいっきり走った。

しかし、ゴール直前で後ろから誰かに押され、横にいた千佳と一緒に転がりながら倒れてしまった。
みんなびっくりして、声をかけられた。
でも、あたしは足をくじいていて歩くことができなかった。

「大丈夫！？」

友達の彩があたしを支えて起きあがらせてくれた。
先生が保健係と近くにいた由くんを呼び、

「川田を運べ！」　と言って千佳は運ばれて行った。

あたしは誰が背中を押して転ばせたのか…気になったけど、足が痛くて仕方なかったので彩に支えてもらいながら、保健室に向かった。

でも彩には悪いと思い、保健室の近くで教室に戻ってもらった。
よろよろと片足で歩き、保健室に入ろうとノックしようとしたとき…

「あの！！実は…川原くんの事が好きです！」

そう言ってる千佳の声が聞こえた。
その時、あたしは固まってしまった。

まさか千佳がそんなに早く告白するとは思ってなかった。
すると…由くんが

「えっ！？……ごめん…俺には好きな人がいるんだ…」
　と言った。

あたしはその言葉を聞いた時びっくりした反面…少し嬉しい気持ちがあった。
今入ったら気まずい感じになると思い…　帰ろうとした時…

ガラッ…

由君が保健室から出てきた。