空をなくしたその先に
照れくさそうに、肩にかかった髪を払うダナにミーナは笑いかけた。


「若い子の洋服見立てるなんて、めったにないから楽しかったわ」


仕事中のグレンとニースも、二人を見つけると手をふってよこした。

言葉にはならない別れの挨拶。

もう一度ミーナと握手を交わし、

グレンとニースに大きく手をふって、

ディオとダナは船に乗り込んだ。

これで難題を一つクリアしたことになる。

ディオは密かに安堵のため息をもらした。

しかし、安心するのはまだ早かったと

すぐに思い知らされることになる。

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