空をなくしたその先に
なんとか寝かしつけて、ディオは一度部屋を出た。
医務室にまで行けば薬がもらえるはずだ。
薬をもらって戻ってくると、ダナがベッドから恨めしげな声を出した。
「どこ……行ってたの」
「医務室。ほら、薬飲んで」
もらってきた薬を飲ませて、もう一度寝かしつける。
「すぐ慣れるよ」
「ディオだけ、元気でずるい」
「そういう問題?」
すねた口調に、思わず笑いがこぼれる。
ベッドから離れようとしたディオの袖をダナがつかんだ。
「だめ。どこにも……行かないで。ここにいて」
真剣な目で見上げられ、ディオは苦笑混じりにベッドの端に腰をおろす。
「……どこにも行かないから。少し寝るといいよ」
素直にダナは目を閉じる。
ディオの袖をつかんだまま。
ディオは、ダナを見下ろした。
顔の右半分は枕に埋もれている。
長い睫に覆われた目元にはひどいくまができている。
医務室にまで行けば薬がもらえるはずだ。
薬をもらって戻ってくると、ダナがベッドから恨めしげな声を出した。
「どこ……行ってたの」
「医務室。ほら、薬飲んで」
もらってきた薬を飲ませて、もう一度寝かしつける。
「すぐ慣れるよ」
「ディオだけ、元気でずるい」
「そういう問題?」
すねた口調に、思わず笑いがこぼれる。
ベッドから離れようとしたディオの袖をダナがつかんだ。
「だめ。どこにも……行かないで。ここにいて」
真剣な目で見上げられ、ディオは苦笑混じりにベッドの端に腰をおろす。
「……どこにも行かないから。少し寝るといいよ」
素直にダナは目を閉じる。
ディオの袖をつかんだまま。
ディオは、ダナを見下ろした。
顔の右半分は枕に埋もれている。
長い睫に覆われた目元にはひどいくまができている。