空をなくしたその先に
「気になるのでしょう?」
全て見通しているような笑みをうかべて、イレーヌはフレディを招く。
「ならないわけないだろ」
イレーヌと向かい合うように腰を下ろして、フレディはポットを手に取った。
やや濃い目の紅茶をカップに注いで、たっぷりのミルクを追加する。
「さんざん話に聞かされていた娘だぞ?
気にならない方がどうかしてるだろ」
「実物に会ってみてどうでしたの?」
「そうだな……」
手にしたカップに、視線が落ちる。
列車の振動に合わせて、表面がゆらゆらとゆれていた。
「いい子だと思ったよ。
あいつが好きになった理由がわかるような気がした。
だけど」
言葉を選びながら慎重にカップに口をつける。
「ディオを護ろうと必死になっているのが、痛々しい気もしたな。
最初なんて俺に警戒心むき出しで。
護衛なんて女の子一人に任せるのは荷が重いだろ」
最後の言葉は、ため息と同時に吐き出された。
全て見通しているような笑みをうかべて、イレーヌはフレディを招く。
「ならないわけないだろ」
イレーヌと向かい合うように腰を下ろして、フレディはポットを手に取った。
やや濃い目の紅茶をカップに注いで、たっぷりのミルクを追加する。
「さんざん話に聞かされていた娘だぞ?
気にならない方がどうかしてるだろ」
「実物に会ってみてどうでしたの?」
「そうだな……」
手にしたカップに、視線が落ちる。
列車の振動に合わせて、表面がゆらゆらとゆれていた。
「いい子だと思ったよ。
あいつが好きになった理由がわかるような気がした。
だけど」
言葉を選びながら慎重にカップに口をつける。
「ディオを護ろうと必死になっているのが、痛々しい気もしたな。
最初なんて俺に警戒心むき出しで。
護衛なんて女の子一人に任せるのは荷が重いだろ」
最後の言葉は、ため息と同時に吐き出された。